【オルビス株式会社】グロースハック内製化までの軌跡【Dr.CMO導入インタビュー】
【写真左より】
PROJECT GROUP株式会社 代表取締役 田内広平
オルビス株式会社 CRM統括部 CX戦略統括 担当部長 井口悦雄 氏
提供サービス:Dr.CMO

累計250プロジェクト以上、累計売上改善150億円以上の実績を持つグロースハック企業・PROJECT GROUPが提供するワンストップサービス。

国内トップクラスの粒度で設計するGoogleアナリティクスベースのデータマーケティング基盤の構築、ユーザー行動データの分析によるサービス・プロダクトの課題抽出および仮説設計、改善施策立案からABテスト実行、データによる各マーケティング施策の効果測定までフルサポート。

コロナ初期から開始している改善プロジェクトでは、クライアント社内での改善チームの立ち上げ・教育にも成功し、
【事例①】1改善でCVR150%、売上1億円以上の改善
【事例②】CRM強化でCV数1200%、CPA1/200の改善
など、投資対効果が数倍〜数百倍といった大きな成果にも繋がっています。

Dr.CMO導入の経緯について

田内と井口氏
田内広平本日はDr.CMO導入インタビューにご協力いただけるということで、オルビス株式会社の井口悦雄 氏にお時間を頂戴しました。今日はよろしくお願いします。

井口悦雄 氏こちらこそ、よろしくお願いします。

田内広平オルビスさんとの取り組みは、弊社でも結構濃厚だった記憶がありますが、実際にどれくらい経ちましたかね?

井口悦雄 氏PGさんにご相談をしたのが2020年ですので、2年半前くらいからのお付き合いになりますね。

田内広平ちなみに、どのような経緯があって弊社のDr.CMO導入に至ったのでしょうか?

井口悦雄 氏2018年にリブランディングがありまして、VI・CIの刷新にともない商品デザインだったり、それに伴うフロント周りのデザイン変更が一斉に行われたんですね。ECサイトもその対象で、デザインからディレクトリ構造まで、大幅なサイトリニューアルが行われました。

また当時はCXに対するアプローチを強化していた時期でもあり、アプリでパーソナルカラーを診断する「パーソナルAIメイクアドバイザー」をリリースしたりと、"お客さんに特別な体験を届ける"というのがひとつのキーワードでした。

そんなCXに対する試みが色々される中、ECサイトでの購入も「気の利いた操作性」「情報の見やすさ」といった部分が特別な体験に繋がるはずという見解から、「グロースハックという観点でECサイトを改善しましょう」と内部で決まったのが事の経緯になります。

田内広平なるほど、導入の文脈的にはCXだったんですね。ちなみに井口さんはCXチームの責任者なわけですけど、これまでもECサイトを担当されていたんですか?

井口悦雄 氏20代の頃に3年程「Webチーム」に所属していたことがありましたが、実はPGさんにお会いする前まで社内の「Webチーム」はサイトの運用/更新が主な担当業務で、お客さんの行動をモニタリングしたり、ボトルネックを洗い出したり等の動きは無かったんですよね。

田内広平僕らが初めてお会いした時に「グロースハックチーム」みたいなものが新たに結成されていたということですか?

井口悦雄 氏そうなりますね。正確には私の所属するCXチームに、Webチームからリーダー格の方を何名か引き入れて構成したチームなんですけど、弊社初となる「グロースハックの観点を持ったチーム」ではありました。これが2020年の頭ぐらいの話で、その後の5〜6月頃にPGさんにご相談させて頂いた形になりますね。

田内広平今初めて知りました。それこそ初めてサイトを見た時には、デザインも綺麗で、ページ構成もしっかりしてて「結構やり切ったうえでの相談なのかな」と思ってたんですよね。まさかそんな大きな意思決定があった後だったとは(笑)

井口悦雄 氏そうなんですよ(笑)

データ収集環境の構築、および初期分析について

田内広平
田内広平Dr.CMO導入直後はどのような印象を受けましたか?「思っていたのと違う!」等あればズバズバ言ってください(笑)

井口悦雄 氏いやいや、難しいなぁ(笑)

まず実際にグロースハックを始める際に、大前提となる"データ収集環境"を整備していただいたこと。そして、その後の"初期分析"のところ、いわゆる「サイト全体が現状どうなっているか」という部分を最初に出していただけたので、弊社としてもスムーズに走り出せたことは良かったですね。

田内広平ありがとうございます。データ収集環境の構築はあくまで第一ステップではあるんですが、Googleアナリティクスの理解を含め、データ分析の経験がある程度必要になってくる部分なので、大体のお客さんがまず壁にぶつかるところではあるんですよね。

井口悦雄 氏それはありますね。弊社もDr.CMOの開始直前までは、Googleアナリティクスの一部がブラックボックス化していたんですよ。いわゆる過去に使っていた人たちの名残りなんですけど、現役メンバーは社歴の浅い人が多く、過去のメンバーが全然いない状況でどうしたものかと困っていたんですよね。

そのブラックボックス化の解読を含めて、Googleアナリティクスを一度リセットしてくれたという意味でもPGさんには助けられましたね。本当にどこが穴になっているか、どこに過去の負の遺産が埋まっているか正直分からない状態だったのでありがたかったです。

田内広平これまでに色んなお客さんを見てきましたけど、Googleアナリティクス内がブラックボックス化しているパターンは凄く多いですね。むしろ整備されていることの方が稀だったりしますから。

井口悦雄 氏でも本当にこれからグロースハックを推進していく上でも「そもそもスタートできる環境なのかどうか」をスペシャリストの方々に確認してもらえたことは物凄く心強かったですね。一般企業だとどうしても、この辺の判断は難しいところですから。

井口氏と田内
田内広平僕らはグロースハック企業でもありますが、フラットな立場でクライアントサイドに立つカウンターパートみたいな存在でもあるので、その辺は上手く使ってもらえるとありがたいですね。Googleアナリティクスの事も、分からないことがあればどんどん聞いていただければ順次回答していきますので。

井口悦雄 氏いや本当に心強い存在です。

田内広平ちなみにデータ収集環境の構築そのものについての納得感はありましたか?

井口悦雄 氏納得感は十分にありましたよ。中でも驚いたのが、静的箇所に約500個、動的箇所も含めて約2500個のGAイベントを設置していたことです。文字通り"網羅的"でしたし、そこからサイト全体の課題をポイント毎に洗い出してもらって「まずはここから改善していきましょう」と、初期分析から最初の提案までのスピードには本当に驚きましたね。

キックオフ時点で"動き出した形"が見えるので、こちらとしても不安が無いですし、どれくらいお付き合いするか判断する上でも「しっかり動いていきそうだな」という雰囲気が凄く感じられたことが良かったですね。他社さんの場合、まずこのスピード感は出ないので、物凄く差別化されている部分かなと思います。

田内広平ありがとうございます。「圧倒的なスピード感」はサービス品質として重要視している部分ですので、こちらとしても評価をいただけて嬉しいですね。

Dr.CMOで感じたメリット

井口氏
田内広平Dr.CMOを本格始動してから、導入メリットとしては何が挙げられますか?

井口悦雄 氏当初は運用/更新しかやっていなかった背景があるので、まずは「PDCAを回す」というスキームがちゃんと組まれたことが大きいところですね。PGさんにはPDCAの中でも"検証"の部分で特に助けていただいたように思います。

数字の見方など、データ分析に関する内容はもちろんなんですが、「社内に数字を持ち込む際のフォーマット」についてもサポートいただいたところが本当に助かりました。やっぱり社内に、特に上席に外部から提出された検証結果をそのまま持ち込むのは難しいわけじゃないですか。社内特有の共通言語や粒度が存在すると言いますか。

そういったお話も取り組みの中でさせていただいて、「数字の見せ方」みたいな部分を物凄くこちら側の立ち位置に立って提案をいただけたのが本当に良かったですね。

田内広平それで言うと、弊社の基本フォーマットから外れた粒度のアウトプットが必要だったので、担当者はめちゃくちゃ大変そうにしてましたよ(笑)

井口悦雄 氏やっぱり、そうだったんですね...(笑)

田内広平これについてなんですが、確かに工数としては重たくなるんですけど、「これが"お客さんが欲しているもの"である以上、まずはその意向に沿えないとダメなんじゃないか」という議論が社内で行われたんですよね。

井口氏と田内
田内広平その際「我々が出すフォーマットがベストだ」と言う仮説のもと、サービスを提供しているものの、100%正しいとは言い切れない。お客さん毎にベストの形は違う可能性があるし、もしかするとより良いフォーマットが出来上がるかもしれない。だから「一旦、労力は無視して対応してみよう」という結論が裏では出ていたりしました。

井口悦雄 氏そんな裏事情があったんですね。ご提出いただくレポートをもとに、チームで内部向けに翻訳して、意思決定者に見せるというような行程が一般的にはあるわけじゃないですか。この「翻訳の労力」をクッションとなって吸収してくださったことは、チームとしても物凄くやりやすかったところです。

田内広平それこそ「この作業は他社なら絶対にやらないから、これだけでも満足度は高いはずだ!」と担当者本人も言っていましたから(笑)

井口悦雄 氏そうだったんですね(笑)

まあ、ある程度こちらのわがままに合わせて、アウトプットを出していただいた理由としては、リブランディング時に商品戦略がかなり明確に打ち出されたことが関係しているんですよね。「まずはスキンケアを売る。次はスペシャルケア。その次はベースメイク。そしてポイントメイク。」のように優先順位が明確になっていたこともあって、見せたい見せ方とか、テストしたい場所とかが結構具体的だったんですよ。

田内広平いや、むしろ戦略が明確だったからこそ、僕らとしてもオルビスさんとの取り組みはやり易かった部分がありますよ。

というのも大抵のお客さんが基礎戦略を明確に打ち出さないんですよ。僕らはクライアントの事業を推進させる会社なので、お客さん側で方向性が定まっている方が全力でコミットできる。逆にそれが無い場合、一旦全方位に動かして探る他ないんですけど、大体はスピードがかなり落ちたり、プロジェクトを一旦停止して見直しが必要になったりするんですよ。オルビスさんの場合は、その方向性が明確だったので、こちらもよりスピードを出せたという部分があります。

井口悦雄 氏そう言っていただけると嬉しいですね。

Dr.CMOで感じたデメリット

田内広平
田内広平これまでとは逆にデメリットに感じた部分をお願いします。本音の部分をお待ちしております(笑)

井口悦雄 氏これが一番難しい質問なんですよね(笑)強いて言うと、厳密にはデメリットではないんですけど、導入直後に大変だったことは数点ありました。そのひとつが「スピード感がありすぎて逆に圧倒される」みたいなところです。

特にスタート時は、まだPGさんとのやり取りに慣れていない部分があったことと、私たちのレベル感も相まって「ちょっとキャッチボールが早いな...」と感じていたのが正直なところです。

田内広平なるほど、対応速度が速すぎるのも逆効果という感じなんですかね。

井口悦雄 氏いえ、PGさん内部での対応速度については速ければ速いほど、クライアント側としては嬉しい部分です。でもキャッチボールも同じスピード感だと対応しきれない部分がどうしてもありまして、それこそメンバー一同「PGさん、すごいな...」みたいな(笑)

田内広平確かに「あれはどうですか?」「これはどうですか?」とチャットもガンガン飛ばしていたかもしれないですね...。

井口悦雄 氏それこそ当初は、PGさんとの打ち合わせ前になると、ちょっと恐れている部分もあったりして「腰が重いなぁ」みたいなことも多少ありました(笑)

田内広平なるほど、ちょっと内部に持ち帰りますね...(笑)

井口悦雄 氏まあ、あくまで最初の頃の話ですけどね(笑)

田内と井口氏
田内広平その他、デメリットに感じたことはなんでしょうか?

井口悦雄 氏色々とご提案や分析結果の解説をしていただいたんですが、本当に付いていくことに精一杯でした。

現場メンバーも当初は特に苦労していて、それこそ提案内容やレポートを一旦持ち帰って熟読したり、そこから質問を飛ばしてみたり。まあ、私たちとしても取り組みを続ける上で、知識習得は避けて通れない部分なので必要なことだったのかもしれないですけどね。

田内広平井口さん的にもそうだったんですか?

井口悦雄 氏私の場合は、定例ミーティングの参加が主なところで、日常的に行われる打ち合わせに不在だったことも相まって「その施策なんだっけ?」となることも度々あって大変でしたね。

田内広平確かに施策量に加えて、回転速度もあるので把握しきるのは難しいかもしれないですね。特に施策Aの結果から施策Bに発展するみたいな、派生系の施策になると余計にゴチャゴチャになりますからね。

井口悦雄 氏そうなんですよね。

田内広平施策管理については自社開発のツールがありますので、興味があれば共有しますね。

井口悦雄 氏ありがとうございます。

田内広平ちなみに施策レベルについては問題ありませんでしたか?特に他社と比較した際に、PGがどう評価されているのか、生の声を聞きたいと思っていまして。

井口悦雄 氏やっぱりPGさんと他社さんの一番の違いは"納得感"の部分ですね。PGさんの場合、施策に落とし込まれるまでの仮説、それを論拠づけるデータや分析がしっかりしていて、提案内容に物凄く納得感があるんですよ。

一方で他社さんの場合、その施策を提案する前に多少は数字を出しているんでしょうけど、エビデンスの納得感や提案施策に既知のものが多く、採用の意思決定が難しいことが過去にはありました。

当然ですけど、そういうのを見ると「内部でも出せる施策だよね」と現場は思ってしまいますし、サイト解析や運用サポートをしているだけの存在になってしまう。自分たちを超える示唆をいただけないと、どうしても「お金に見合わないな」と思っちゃいますよね。

田内広平いや、ごもっともな意見だと思いますよ。名前だけ有名で、中身がスカスカなコンサルティング会社なんて山ほどいますからね。

印象的な施策について

オルビスのカート施策
田内広平印象的な施策などはありましたか?

井口悦雄 氏結構やってもらいましたけど、記憶に強く残っているのは「F0※ユーザーを対象としたカート周りの施策」ですね。もともと3枚構成だったフォームを2枚構成に変更したテストだったんですけど、カートという共通項目だけに大きな影響が出たことが印象深かったですね。

※F0
RFM分析における購入頻度を示す指標。F0は未購入を意味する。

田内広平それは僕も記憶に残っています。フォーム到達後CVRがかなり向上した施策ですよね。

井口悦雄 氏それです。施策を繰り返す中で、10個中2個くらいはちゃんと有意差が出て、ガチっとハマるのは嬉しいですし、やった甲斐を感じますね。もちろん全ての施策が当たるとは思っていないですけど、その中でも確かな1個を見つけることが大事だと思います。それこそカートだったり、商品ページだったり、対象範囲が広いページほど数字も跳ね上がりますからね。

田内広平オルビスさんの場合、施策全体を通して局所最適化しなかったことも良かった点ですね。お客さんによってはインパクトのある施策が打てなくて、局所最適化に走る他ない場合があるんですけど、そうなると全体数値がどうしても伸びてこないんですよ。

今回の事例で言えば、オルビスさんはカートが独自開発のもので施策の自由度もとにかく高い。これが圧倒的でしたね。この規模感のサービスでありながら、カートの細かい部分まで全て触れるというのは、僕らからすると最高の状態ですよ。

井口悦雄 氏でも独自カートは運用保守がかなり大変という側面もあるじゃないですか。一部のパッケージとか、自由度が無い方が運用保守としては楽だったりするので「独自カートってどうなのかな」と思っていたんですよ。むしろ、そこを褒められたのは意外ですね。

田内広平確かに運用保守の大変さという部分はありますよね。まあ、すべての企業が独自カートを持つのは無理だとしても、「オルビスさん規模なら出来る」と今回のケースで分かったので、僕らとしても今後の提案に活かせそうです。

Dr.CMO導入後の社内的変化

井口悦雄 氏
田内広平Dr.CMOがキッカケとなって変わったこと。特に社内的な変化はありましたか?

井口悦雄 氏やはり自分たちで検証結果を踏まえて、社内報告できるようになったところは大きいと思います。

実際にやってみると分かりますけど、テストも細かい戦いだったりするじゃないですか。その時期に行っているプロモーションの影響を受けたり等、見ただけの実数では分からない部分が多かったりする。そういった場合でも"有意差"※で結果を見定めたり、上に対しても「こうなので、このように変えます」と具体的な話を持っていけるようになりましたからね。チームとしても柔軟性が増したように思います。

※有意差
統計学における指標の一つ。 仮説とテスト結果に差が生じた際、その差が「誤差の範囲内」なのか「誤差では済まされない意味のある差」なのかを示すもの。

田内広平良いですね。これまでは有意差まで求めてくるようなお客さんが数少なくて、出す技術を持っていても出す機会があまり無かったんですよ。でも今回の取り組みでめちゃくちゃ要求されたこともあって、現場トップが「やっぱり有意差は出した方が良い」という結論を出して、今では有意差を出すことが定着しているんですよね。

井口悦雄 氏私たちが言うのも変ですけど、より大変になったんじゃないですか?

田内広平工数の話は効率化でどうにでもなるので良いんですけど、それよりもお客さん側に有意差に対して興味を持ってもらえないことの方が辛いですね。それこそ「この数字だと、あまり変わらないですよね?」「なので有意差を出したんですけど」みたいな説明をしても通じないみたいな。

井口悦雄 氏やっぱり、クライアント側もある程度の知識習得は必要ですね。そういった意味では、私たちには専門のチームがいたことが功を奏したのかなとも思います。

田内広平オルビスさんほどの規模になると、取り扱うデータも複雑で特殊なことが多いじゃないですか。過去、責任者とは別に3人ほどオルビス分析担当の者がいるんですけど、3人とも口を揃えて「これまで担当してきた案件の中で最も難易度が高い」と言ってましたからね(笑)

井口悦雄 氏本当ですか(笑)

田内と井口氏
田内広平ちなみに、そのおかげか3人とも分析能力が物凄く上がったんですよ(笑)

井口悦雄 氏私たちからすると最初から最後まで、担当者のレベルは変わっていないという認識でしたけど。

田内広平それで言うと、最初は気合いで乗り切っていた部分はあります。例えば「〇〇の数字を出してください」と依頼がきて、「これはキツイぞ」と2〜3人体制で1日フルに使ってアウトプットを出していた。ただこれが効率化に着眼するキッカケにもなって、最終的には複雑な数字を頼まれたとしても、数時間で出せるようになりましたからね。

外から見る分のスピード感は変わっていないと思うんですけど、内部的には3倍くらいスピードアップしているんですよ。そういう意味では、弊社としてもレベルが上がって良かったなという部分がありますね。

井口悦雄 氏そうだったんですね。ちなみに責任者の方も物腰柔らかくて、すごくやり易かったですよ。こちらが依頼を追加したり、深ぼりしたような内容を頼んだりすると、一瞬面倒くさそうな顔をするんですけど、絶対に持ち帰ってくれるんですよ。それこそ打ち合わせ後に裏で腹を切って「俺らがやるしかないんだろうなぁ」という覚悟の顔して帰っていかれるんですけど...(笑)

でも絶対に嫌がらないし、いきなり金額の話をするわけでもないし、そういった姿勢が私たちとしてもやり易かったし、好感度も物凄く高かったですね。分析担当者の方は3人ほど交代にはなりましたけど、しっかりクオリティが担保されていたことも良かった点ですね。他社さんだと、知らぬ間にPMが変わっていて「えぇ...」みたいなこともありましたからね(笑)

田内広平それは「えぇ...」ってなりますよ(笑)そもそも、こういうサービスはPMで選ぶみたいな側面がありますもんね。それは僕らも同じで、お客さん側の担当者によってやり易さは全然違いますからね。

井口悦雄 氏弊社の担当者がPGさんに感謝していたところで言うと、取り組みから1年ほど経過したタイミングで「内部でも改善施策をやってみようか」となってたんですけど、その際に各タスクの質問の回答とか、サポートも裏では結構やってくれていたみたいなんですよね。

田内広平なんなら今でも当時の担当者にチャットが来るらしいですよ。

井口悦雄 氏え、そうなんですか(笑)

田内広平それこそ今朝の出来事ですけど、元担当者が「個人チャットで連絡きますよ」「契約が終わってること知らないんじゃないかなぁ」と言ってましたからね(笑)

井口悦雄 氏なんか、すみません(笑)

井口悦雄 氏
田内広平いやいや、でも僕らとしてもそれくらいの姿勢の方が嬉しいですよ。そもそも「内製化しよう」と考えてくれる方が少ないですし、そういった方々に対して僕らはより高度な提案だったり、数字を出すことに専念できるんですよ。

逆にスタート時にやるような表面的な施策をやり続けることは不可能だし、成長率も頭打ちになってしまう。当然、お客さんとしてもコスパが合わなくなってしまう。だからこそ、お客さん側で一般的な施策については内製化を進めてもらって、僕らはより高度で複雑な施策を提案していく形式がお互いにとってベストなんですよね。

井口悦雄 氏確かにそれはありますね。先ほども言った通り、私たちとしても「内部でも出せるような施策だな...」と感じてしまうと、どうしてもお付き合いを続けるかどうか判断せざるを得ないですからね。

田内広平ですよね。でも内製化してくれるお客さんは本当にごく僅かですよ。「この作業、まだうちがやるの?」みたいなことは結構ありますからね。そういった面もあって、オルビスさんに関しては取り組みもそうですし、内部のレベルが結構高いなと思っていました。

契約終了の経緯について

田内と井口氏
田内広平これまでに約2年間の取り組みをさせていただいたわけですが、契約終了の経緯について最後にお聞かせください。

井口悦雄 氏全然ネガティブな理由とかでは無いんですけど、結論から言えば「自分たちでやってみよう」となったからです。

田内広平僕たちとしては、一番理想的な契約終了の形ですね。

井口悦雄 氏そう言っていただけると、私たちとしても嬉しいですね。やはりPGさんとの取り組みの中で、チームメンバーも徐々に成長しまして、「内製化したい」「自分たちでも出来そうだ」「壁にぶつかったらPGさんを頼ろう」という意見がチーム内に生まれるようになったんですよね。

私としては「本当にあのレベルで出来るの?」みたいな。そんなやり取りも内部ではあったりしたんですが、「今後はスポットでサポートした方が費用対効果が合うかもしれない」とPGさん側から提案をいただいて。最終的に「自分たちでやってみよう」と一旦契約を切らせてもらった形になりますね。

田内広平今のオルビスさんのレベルだったら、ある程度は自走できると思っています。唯一、難しいと思っているのは詳細な効果測定ぐらいじゃないですかね。普通に動く分には問題ないと思いますよ。

井口悦雄 氏そうですかね。つまづくことも増えるじゃないかな(笑)

田内広平そこは気合いです(笑)まあ、でも本当に有意差が必要になるような大規模施策とか、複雑・難解な分析などはスポットで依頼していただければやりますので、お気軽にご相談していただければと思います。

井口悦雄 氏ありがとうございます。今後そういったお付き合いの仕方も含めて、よろしくお願いします。

田内と井口氏

この記事が気に入ったら
フォローしよう

最新情報をお届けします

Twitterでフォローしよう

おすすめの記事