記事広告とは|ネイティブ広告との違いや事例も紹介

Webを活用した広告手法のひとつ「記事広告」をご存知でしょうか?

第三者目線で客観的なPRができる記事広告は、企業のブランディングや商品のプロモーションに有効な手法として大きな注目を集めています。

そこで今回は、記事広告とは何なのか詳しく解説していきます。記事広告のメリットやデメリット、料金相場、実際の事例なども説明するのでぜひ参考にしてください。

記事広告とは

「記事広告」は、企業とメディアが協力・提携して作成される広告で、「タイアップ広告」とも呼ばれます。

プロモーションをしたい企業が、ブログやまとめサイトなどのメディアに対してPR記事の作成と掲載を依頼するという形式で行われます。記事の体裁をとった広告によって、第三者目線で商品やサービスの紹介を行うことができます。

記事広告も含まれるネイティブ広告の特徴

「記事広告」は、「ネイティブ広告」と呼ばれる広告手法のフォーマットのひとつです。

このネイティブ広告は、広告を掲載する画面内に広告を自然に溶け込ませ、コンテンツの一部として見てもらうことを目的としています。

ネイティブ広告には、大きく分けて以下の6つのフォーマットが存在します。

カテゴリ 説明
①インフォード型 上下に読み進めていくコンテンツの間に表示される広告。
②検索連動型 いわゆるリスティング広告。
③レコメンドウィジェット型 おすすめ記事として表示する広告。
④プロモートリスティング型 検索結果上位に表示される広告。ECサイトや情報サイトなどで見られる。
⑤ネイティブ要素を持つインアド型 ディスプレイ広告枠内に表示されるコンテンツ型広告。
⑥カスタム型 ①~⑤以外の広告。記事広告やLINEスタンプなど。

最後に、ネイティブ広告の特徴を整理してみましょう。

  • ネイティブ広告とは、Webメディアに自然に溶け込むように作られた広告
  • ユーザーのWebサイト閲覧の邪魔をしないことなどの手法を取り、広告掲載される

記事広告のメリット

企業が「記事広告」の作成・掲載を依頼するメリットには、次のようなものがあります。

  • クリックされやすい
  • メディア媒体のブランド力を活用できる
  • ユーザー層を把握できる
  • 第三者目線での記事なので信頼性を感じてもらいやすい

クリックされやすい

単なる広告と比べて、有名メディアやインフルエンサーが書いた記事広告はユーザーの興味を惹きやすく、より多くの方に読んでもらうことができます。

メディア媒体のブランド力を活用できる

記事広告を依頼したメディアのブランド力(認知度や信頼性)を活用できます。ユーザーから信頼されているメディアに掲載されれば、記事の内容も信用してもらいやすくなります。

ユーザー層を把握できる

メディアによって、ユーザー層は多種多様に分かれています。メディア側も自分たちのユーザー層は把握しているので、PR内容と親和性のある層がメインユーザーのメディアに記事広告を依頼しましょう。

第三者目線での記事なので信頼性を感じてもらいやすい

企業からの直接的なメッセージではなく、記事広告を作成したメディアが第三者目線でPRしてくれます。そのため、ユーザーに客観的なレビューとして受け止めてもらうことができます。

記事広告のデメリット

「記事広告」を運用するためには、デメリットもしっかり把握しておくことが重要です。
主なデメリットには、次のようなものがあります。

  • 掲載までに時間がかかる
  • 費用が高い
  • PR表記が必要

掲載までに時間がかかる

記事広告は、メディアに依頼して即座に掲載とはいきません。

実際に記事広告を掲載するまでには、

  1. 取材する人やライター選び
  2. 取材インタビュー
  3. 記事の作成
  4. 企業側の記事の確認

といった工程が必要です。

記事広告を利用した場合は、スケジュールには余裕をもち、掲載した1か月前には依頼するようにしましょう。

費用が高い

記事広告の費用は、掲載を依頼したメディアの知名度やブランド力によって決まります。

あまり知られていないメディアであれば数万円程度で依頼できる場合もありますが、それでは高い効果は望めません。高い知名度を持つメディアだと、相場は50万円~200万円とされています。

PR表記が必要

記事広告には、「PR」「注意点」など記事広告であることが分かる記載をしなくてはなりません。

こうした記載がないと「ステルスマーケティング広告」とみなされ、企業のPRになるどころか反対にブランドイメージを損ねてしまう可能性もあります。

記事広告の種類

ここまで「記事広告」として一纏めに解説してきましたが、実は記事広告は広告の目的やアプローチの仕方によって3種類に分類されます。

それぞれの種類の特徴を詳しくみていきましょう。

  • 認知獲得・潜在ニーズ喚起型
  • コンバージョン型
  • ブランディング型

認知獲得・潜在ニーズ喚起型

自社商品がターゲットとする層と近いユーザー層を抱えたメディアに掲載して、自社商品に持ってもらいたいイメージを伝える広告です。

ニーズを喚起することに成功すれば短期間で成果に繋げることが可能です。

コンバージョン型

ブランディングや潜在ニーズの喚起ではなく、直接コンバージョン(CV)獲得を目指すタイプの記事広告です。

主に、資料請求や説明会への参加などをCVに設定します。記事の続きを読むために、会員登録を条件としてCVに繋げるタイプが多いようです。

ブランディング型

会社自体や自社商品のブランド向上を目指すタイプの記事広告です。

直接的な顧客獲得はあまり望めませんが、より多くの人に自社のことを知ってもらい利益に繋げます。

記事広告の料金相場

先ほどデメリットとしても上げましたが、記事広告の形成費用はかなり高額です。

全国的に知名度が高く、PV数も多いニュース系のサイトの場合、記事広告掲載料の相場は1か月当たり50万円~200万円とされています。実際に記事広告を出稿する場合、この費用の高さがネックとなるかもしれません。

ちなみに記事広告の掲載期間はメディアによって様々です。事前に確認しておきましょう。

一方、PV数が少ない地域のサイトやニッチな業界向けのニュースサイトの場合は、1か月当たり数万円で掲載可能な場合もあります。

記事広告を届けたいターゲットが限定されている場合は、無暗に有名サイトに依頼するよりも、目的と合ったメディアに依頼して費用を抑える工夫をしましょう。

記事広告の出稿は、予算と相談しながら相応しい媒体を選ぶことが非常に重要です。

記事広告の書き方の例

記事広告の成果を決めるカギは、メディアの選定と記事の書き方です。

ここでは、効果的な記事広告の作成方法を解説していきます。

  • ターゲットユーザーを選定する
  • キーワードを選定する
  • 有益な情報を記載する
  • 記事タイトルは特に意識する
  • 図・イラストを使う
  • 客観的に書く
  • 自然な流れでCVに誘導する

ターゲットユーザーを選定する

想定読者を設定し、メディアを選定します。ターゲットを明確にし、近い層をユーザーとして抱えるメディアに依頼しましょう。

キーワードを選定する

記事のキーワードを選定しましょう。どんな検索キーワードで記事をヒットさせるか、またはターゲットとなるユーザーがどんキーワードで検索するのか逆算して決めましょう。

有益な情報を記載する

ターゲットにとって有益な情報を、他の記事と同じ文体で記載しましょう。ユーザーとって役立つ情報を記載すれば、顧客獲得に繋がります。

記事タイトルは特に意識する

記事タイトルは記事を構成する要素の中でも特に重要な部分です。記事を読みたくなるようなタイトルを考え、タイトルだけで読者に有益さを伝えられるようにしましょう。

図・イラストを使う

箇条書きや図、イラストを用いて、読者が少ない負担で記事をイメージできるようにしましょう。効果的な記事広告にするには、最後まで読んでもらえるような工夫が必要です。

客観的に書く

記事広告は客観的に書くことが重要です。第三者目線を意識し、証拠や根拠を提示しましょう。

読者から信用してもらうには、客観性が重要です。第三者目線の文面や根拠となる具体的な数字などがあると効果的です。

自然な流れでCVに誘導する

CV(コンバージョン)を促す場合は自然な流れで告知しましょう。根拠となる情報や根拠を明示し、CVの流れを極力自然なものにしましょう。

記事広告の参考サイト

事例①プログラミングスクール「ラクスパートナーズ」の事例

こちらの記事広告では、これからプログラミングを学ぼうと考えている人にオススメのサービスとして9社のプログラミングスクールを比較しながら紹介しています。
スクールの比較というコンテンツの質自体が非常に高く、また「ラクスパートナーズ」の無料体験会の告知へも自然に繋がっています。
人気メディアで質の高い記事を作成することで大きな成果を上げることが期待できます。

記事広告URL:https://liginc.co.jp/472407
企業公式URL:https://career-engineer.jp/lp/renewal55/

事例②ユニクロ「エアリズムインナー」の事例

『ドバイの富豪がユニクロの『エアリズム』を着てみた結果』(しらべぇ掲載)

こちらは、ドバイの船頭やラクダ飼い、富豪など様々な人にユニクロの「エアリズム」を着てもらうという記事広告です。

「着た瞬間に涼しく感じるね! 砂漠にいると汗をたくさんかくんだけど、汗もすぐ乾いてベタベタしないし、何よりラクダを放牧させるときに力を使うから、生地がストレッチになっていて動きやすいのがいいね!」
「エアリズムを着るとサラサラして着心地が良く、すぐ汗がひくし超いいね!」
と、暑いイメージが強いドバイの人にレビューしてもらうことで、エアリズムを着れば真夏でも快適に過ごせることを伝えることに成功しています。

記事広告URL:https://sirabee.com/2019/07/26/20162109119/
企業公式URL:https://www.uniqlo.com/jp/

事例③ソフトバンク株式会社「PayPay」の事例

こちらの記事広告では、バラエティー番組などで活躍する人気芸人・狩野英孝さんが実際に使いながら、電子決済サービス「PayPay」の活用方法や利便性を伝えています。
既存ユーザーに対しては便利な使い方を伝えファン化を図っています。
また新規顧客獲得の面でも、「現金派」の狩野さんが初めて「PayPay」を使う様子を描くことで、これまで「なんとなく使っていなかった」人たちにもアプローチしています。

記事広告URL:https://r25.jp/article/659937657150854936
企業公式URL:https://paypay.ne.jp/

まとめ

「記事広告(=タイアップ広告)」では、第三者目線の記事という体裁を取りながら企業のブランディングや自社商品のプロモーションをすることができます。

記事広告は、費用が高く広告掲載まで時間がかかるといったデメリットはあるものの、掲載メディアのブランド力を利用して狙ったユーザー層に効果的にアプローチできる効果的な手法です。
記事広告の利用を検討してみてはいかがでしょうか。

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