私たちはよく検索機能を用いて「格安温泉宿」など、キーワード検索を行います。その検索後、画面の上や下に登場するのが、リスティング広告です。
では、よく耳にするディスプレイ広告とはどれでしょうか?また、どういうときに出現してどのように広告配信するのでしょうか?さらにリスティング広告とディスプレイ広告の違いについてもみていきましょう。
ディスプレイ広告とは
WEBサイトには広告枠がいくつも表示されています。
それらは画像、動画、テキストなどのバナー表示となっているために、バナー広告と呼ばれたりもしますが一般的にはこれらの広告すべてがディスプレイ広告です。
「WEBサイトを作ったのはいいけれど、この後どうやって集客したらいいのだろう。」誰もがまずぶち当たる内容ですが、適切な手段を用いること、WEBサイトにおける広告について理解することで問題は解決に向かいます。
その対策のひとつとして「ディスプレイ広告」と「リスティング広告」がありますので、確認していきましょう。
「ディスプレイ広告」と「リスティング広告」の違い
リスティング広告は、検索キーワード連動型の広告で、ユーザーのニーズは明確であることから、的を絞って訴求した広告配信ができますが、ディスプレイ広告の方は様々なポータルサイトのトップページなどにも掲載されることから、リスティング広告よりも幅広い層のユーザーに訴求できます。
リスティング広告とは
リスティング広告とは、検索エンジンの検索結果に表示される文字ベースの広告のことです。
リスティング広告は「ユーザーが調べたいキーワード」の情報から表示されるため、ユーザーの欲するニーズに合わせた広告を行うことができます。
例えば「ラーメン 渋谷」で検索するユーザーは、少なくとも「渋谷でラーメンが食べたい!」と考えているユーザーがメインと予想できます。
そこで「渋谷のおいしいラーメンランキング10選」などの情報をリスティング広告によって表示できれば、クリックされる確率が高まることになります。
そのため、リスティング広告は、すでに欲しいと思っているユーザーへのアプローチに向いた広告と言えます。
アプローチできるユーザー層が違う
リスティング広告は顕在層にアプローチして、ディスプレイ広告は潜在層にアプローチする点が大きく異なります。適切なユーザーに適切なアプローチをかけるためには、アプローチするユーザー層を把握しておく必要があります。
リスティング広告は、検索キーワードに連動した広告なので、ニーズが明確なユーザーに絞って訴求することができます。
また、ディスプレイ広告の方は、様々なサイトのトップページなどにも掲載されることから、リスティング広告よりもより幅広い層のユーザーに訴求できます。
ディスプレイ広告掲載位置が異なる
大きな違いは、表示される場所の違いにあります。リスティング広告は、検索結果画面に表示された「キーワード」に合致したユーザーのみであり、表示される広告は、「テキスト広告」だけという形で表示されます。
つまり、顕在ユーザーに対するサービスの訴求が対象となるため、最初の段階から目的に合った広告でアプローチできます。ですから、リスティング広告とディスプレイ広告では、対象となるニーズそのものが根本的に違うのです。
ディスプレイ広告は、各々のサイトの入り口やそれら関連するサイトのトップページの広告枠部分に掲載されます。表示される形式は、テキスト広告の場合もあれば画像を用いたバナー広告の場合もあり、いくつかの種類に分けられます。
Webサイト、個人のブログ、動画ポータルサイト上、つまりYouTubeなどにも広告配信されます。リスティング広告は、検索結果ページにテキスト広告としてのみ配信されます。
ビジュアルで多くの情報を伝えられる
最近、ビジュアルマーケテイングという言葉を耳にします。読んだ通りで商材やサービスに対してビジュアルで多くの情報を伝えられる手法ですが、その方法はディスプレイ広告においても同様に強みになります。
人間の脳に入る情報の約90%は視覚に訴えると言われているくらいですから、ディスプレイ広告は動画や画像を通じて、ビジュアルで多くの情報を伝えられていると言えるでしょう。
ディスプレイ広告は2種類に分けられる
GDNと呼ばれる本来の名称Googleディスプレイネットワークは、Google関連のサイトに出稿され、YouTubeやアメブロなどのサイトの入り口であったり、ブログページの広告枠部分に配信されるという特性があります。
YDNと呼ばれる本来の名称Yahoo!ディスプレイアドネットワークは、Yahoo!関連のサイトに出稿され、Yahooニュース、YahooメールなどYahooサービスの関連広告部分に配信される特性があります。
GDN(Googleディスプレイネットワーク)
サービスは、Googleに特化して広告を配信できる特徴から食べログ、You Tube、Gmail、はてなブックマーク、BIGLOBE、livedoor、OK Waveなどにも広告を表示できるのがポイントです。
配信先のWebサイトを限定する機能を使えば、YouTubeのみ、Gmailのみと配信先を集中させることもできるので便利です。
YDN(Yahoo!ディスプレイアドネットワーク)
YDNの場合、Yahoo!JAPANのトップページだけではなく、その関連するサイトの多く、例えば、Yahoo!ニュースなどにディスプレイ広告を表示できるのがポイントです。
また、モバイル(スマートフォン)限定ですがYahoo!トップページ内に一見広告とはわからないイメージで「インフィード広告」を掲載できて効果が高くなっているだけでなく、NAVERまとめ、Ameba(アメーバ)、教えて!goo、All About、毎日新聞、cookpad(クックパッド)、Yahoo!知恵袋等のサービスにYDN配信ができます。
多くのユーザーが検索しやすいキーワードに広告を出したから、クリックが集まりすぎて広告費が想像よりもかかってしまう、という結果になることもあり得るので配信開始後は注意深く観察しましょう。
ディスプレイ広告の課金形式
ディスプレイ広告には、クリック単価制、インプレッション単価制、期間保証制、成果報酬制の4つの料金システムあります。ディスプレイ広告の場合、課金の方式は基本的にリスティング広告同様、クリック課金制が多いようです。
クリック課金の場合、広告をクリックされたら広告費が発生します。つまり、逆に言うと何回広告が表示されても、クリックされなければ広告費がかかりません。
またクリックによるサイト流入で広告費が発生することから、わかりやすく費用対効果を分析することができます。
ディスプレイ広告出稿と運用ポイント
ディスプレイ広告出稿にあたり、いくつかの運用ポイントがあります。これらを充分理解すると、ユ-ザーが求める広告へと変化することが可能になるでしょう。
ペルソナ設定とプランニングで目標を明確化
そのサイトに立ち寄った動機や理由をそのペルソナとしてのその他の情報と紐づけてストーリーを作ると戦略も立てやすくなります。
ディスプレイ広告でのレスポンスは、広告を経由したところにある資料請求やお問い合わせに直接つながります。
費用対効果をチエックするためにユーザーの動向を定期的に計測することが必要です。まず、配信する目的や目標を意識しましょう。目的は、レスポンスなのか、ブランディングなのか配信する目的や、目標を意識するようにします。
目的がブランディングの場合は、広告配信できる場所が多々あり、訴求ユーザー層も範囲が広く画像や動画を用いることで訴求効果も高まります。
ペルソナの行動に合わせたターゲティング
ユーザーの消費行動における欲求ポイントを明確にし、訴求したいターゲットに応じて、配信先に購買意欲を持たせる工夫をすることができます。
キーワード(テレビなど)やトピック(特定のテーマ・車など)、またプレースメント(関連性の高いもの)、ユーザーの行動履歴データ、アカウントへのログイン情報であったり今までの閲覧履歴他から推測したユーザーなどの情報に紐付いて広告配信をすることで、ペルソナの行動に合わせたターゲティングができ訴求効果が高まります。
自分事と感じさせる広告内容
ユーザーの属性(性別や年代)や指定したキーワードや趣味嗜好などに紐づくユーザーに絞って、広告を配信することができるので、それを利用します。
再度同じ広告を見ると自分のことかもしれないと錯覚するなどの潜在意識が人間には働くので広告内容はその時に応じて違うタイミングで行うとよいです。
リターゲティング広告でクロージング
1度でもサイトを訪問してくれたユーザー対して広告を出すことを、「リターゲティング広告」と呼びます。なぜ、リターゲティングをススメルかというと、ユーザーはほぼ9割が離脱しているからです。せっかくサイトを訪れたのに何もせずに離脱する人が多いのは実にもったいないです。
リターゲティングを開始するには、まずリターゲティング用の「タグ」をサイトに設置しましょう。サーバーから「クッキー」によって追跡が可能なので、何度でも追いかけることができます。「あの時は忙しかったけれど、やっぱりいるかも。」「やっぱり気になる・・・」何度も表示される広告を見て、再度クリックして購入完了するユーザーは存在します。
リストごとに何を求めているかを考えて広告配信することで、成約率などに影響しますので、それらのリストは期間ごと、ページごと、離脱階層ごとに保管しておくと便利でしょう。
まとめ
ターゲティングが幅広いディスプレイ広告は、広告に画像を使用する事などで、広告文と合わせてより相乗効果のある広告運用ができます。
自社の商材やサービスを知らないユーザーにも効果的に訴求を行える可能性に満ちていますので、ビジネスチャンスの拡大のためにも徐々に感触を掴んでいってはいかがでしょうか。