インターネットの普及によって、従来のマーケティング手法では対応しきれなくなっています。

そのため、ネットユーザーを顧客に変化させるためにはどうすればいいのか悩む担当者の方も多いことでしょう。

その一方で、新規顧客をいかに獲得すべきかという課題は従来同様に存在しており、そちらも肩に重くのしかかります。

そんな状況を解決するための方法として、マーケティングオートメーションについてご紹介します。

マーケティングオートメーション(MA)とは

マーケティングオートメーション(MA)とは、マーケティング活動を自動化するためのツールです。

効果が高く実用性のあるマーケティングを実施するためには、日々膨大な業務量をこなす必要があります。

マーケティングオートメーションを活用することで、必要な作業の簡素化と自動化を実現することができます。

また、マーケティングに関する方策がどのような結果を生み出したかを測定することで、マーケターの作業効率を高め、既存の顧客や将来の見込み客の管理や育成なども可能になるのです。

マーケティングオートメーション(MA)の機能


マーケティングオートメーションにおける「リード」とは、製品やサービスに興味はあるものの購入には至っていない見込み客のことで、これらの客を顧客に育てていくことが重要です。

マーケティングオートメーションの「リード」に対する機能としては、以下の3つが主なものになります。

<MAの主な機能3つ>

●見込み客の創出(リードジェネレーション)
リードジェネレーションとは、新たな顧客になりうる見込み客を見つけるために行う取り組みを指します。

この取り組みには、広告や展示会などのイベント、WEBからの体験予約やサンプル提供などの手法が使われます。

●見込み客の育成(リードナーチャリング)
リードナーチャリングとは、見込み客に情報を提供することで、自社の製品やサービスへの関心を高める取り組みです。

製品やサービスに関するブログやメールマガジンなどの方法がよくみられます。

●見込み客の抽出(リードクオリフィケーション)
リードクオリフィケーションとは、見込み客を選別してアプローチする取り組みです。

見込み客の年齢や性別・興味の強さなどからスコアとグレードを決めて分類することで、それぞれの見込み客へ,より効率の良いアプローチをすることができます。

マーケティングオートメーション(MA)のメリット

マーケティングオートメーションを実施するメリットとしては、以下のものがあげられます。

<MAのメリット>
●売上のアップ
効果的なマーケティングを実施することで顧客を獲得し、売上のアップが望めます。

●キャンペーン効果のアップ
収益に対する影響が高いキャンペーンを抽出し、資金を効果的に投入することができます。

●営業とマーケティングの連携強化
マーケティングオートメーションを共有することで、マーケティング部門と営業部門の連携を強化することにつながります。

●業務の負担を軽減
マーケティングに必要な作業を自動化することで業務の負荷を軽減します。

マーケティングオートメーション(MA)の活用事例

マーケティングオートメーションを活用することができるシーンは、大きく分けて以下の2種類があります。

〈MAの活用シーン〉
●法人向けのBtoB
●消費者向けのBtoC

BtoBとは、企業が法人に向けて製品やサービスを売り出す仕組みです。

BtoCに比べてマーケティングの対象数が少ない、受注1つ分の利益が比較的大きいなどの特徴があります。

一方、BtoCとは、企業が消費者に向けて製品やサービスを売る仕組みです。

企業同士の長期の取り引きではないことから、個人にいかに好まれ選ばれるかが重要になります。

BtoBの導入成功事例

マーケティングオートメーションを導入するにあたり、導入済の企業の実際の成功事例を参考にすることも有効な方法の1つと言えます。

法人向けのBtoBにおいて、マーケティングオートメーションを導入したことによる具体的な成功事例を企業ごとにご紹介します。

村田製作所

電子部品の製造と販売を行う村田製作所では、2013年からグローバルレベルでマーケティングオートメーションを導入しています。

マーケティングオートメーションを一種のコミュニケーションツールとして捉えることで、データ分析やアプローチの最適化を実施し、コンテンツが総合的に向上しました。

また、潜在的な見込み客を獲得するためのナーチャリングも実施しました。

マーケティングオートメーションによって行動スコアや属性スコアを効率良く作成し、それに人の知見を加えることで成果の向上を図っています。

AGC

建築用ガラスなどを製造するガラスメーカーのAGCは、営業生産性を向上させるためにマーケティングオートメーションを導入しました。

ユーザーの購買行動がネット中心に変化したことで、ユーザーの行動をきめ細かく把握する必要性が高くなったことから、システムの導入が開始されました。

その結果、多角的なグローバル展開のビジネス、権限を細かく設定できる信頼性の高いセキュリティ、他社のクラウドサービスと比較した高度なメール配信、顧客のオンライン行動情報の一元的な管理などを達成しています。

パソナ

人材派遣業務を行うパソナでは、多様化するユーザーのニーズに効果的に対応するための方法を模索していました。

MAツールであるMarketoと名刺管理サービスSansanを連携させることで、顧客情報の管理を効率的に行うことができるようになり、ニーズに迅速に対応するための体制を強固なものにしました。

同社の従来からの強みであった対面でのきめ細かいユーザー対応と、マーケティングオートメーションによる情報の迅速な提供を組み合わせることで、1つのプラットフォームで完結する効率の良い対応方法を構築しています。

近畿日本ツーリスト

旅行に関するサービスを提供する近畿日本ツーリストは、団体旅行の営業プロセスの効率化を達成するために、マーケティングオートメーションによるスコアリング機能を導入しています。

機能の導入によって、顧客の関心が高いサービスを抽出するための分析データを蓄積することが可能になりました。

それによって、顧客のニーズを満たすことができる商品情報を盛り込んだメルマガなどを、最適なタイミングで発信する仕組みを構築しています。

BtoCの導入成功事例

個人のユーザーに向けて製品やサービスを提供するBtoCにおいて、マーケティングオートメーションを導入することで成約率の拡大などを達成した事例をご紹介します。

精密化学メーカー、中古車販売業者、電気通信事業者などが導入を実施しています。

富士フイルム

カメラなどを製造する精密化学メーカーの富士フイルムは、オンライン上で提供するプリントサービス「フォトブック」においてマーケティングオートメーションを導入しています。

プリントサービスを購入したユーザーを対象として、適切なタイミングで個別にメッセージをメール送信することで、サービスのリピート率を促進する仕組みです。

導入によってユーザーのメール開封率が従来比で約300%増加したほか、サービスのリピート購入率の約180%の増加を達成しています。

IDOM

中古車の買取や販売を行うIDOMでは、実店舗とデジタルコンテンツの連携を強化するためにマーケティングオートメーションを導入しました。

全国展開の店舗での対面販売とインターネットでのサービスを組み合わせることで、ユーザーが来店後に購入を決定する確率を向上させることを狙ったものです。

来店後にまだ成約していない顧客に対して、顧客のニーズなどに合わせたきめ細かいフォローアップメールを送付することで、成約率を従来の約2倍に引き上げることに成功しています。

ニフティ

インターネットプロバイダなどを事業とする電気通信事業者のニフティは、スマホアプリ開発に関するサービスにユーザーを呼び込むための施策として、マーケティングオートメーションを導入しました。

システムを活用することで、ユーザーごとの特徴を細かく可視化してサービスサイトにどのように流入しているのかを把握します。

そして、流入経路に合わせたコンテンツを配信することでユーザーの興味を獲得し、サービスの会員数の増加を達成しました。

イベントレジスト

オンライン上でイベントの告知や申し込みなどの管理ができるプラットフォームを提供するイベントレジストは、見込み客を増やすためのリードジェネレーション施策としてマーケティングオートメーションを導入しています。

イベントを運営するユーザーの悩みに回答するブログを公開することでユーザーからの問い合わせを増やし、マーケティングオートメーションを組み合わせて適切な誘導を行いました。

その施策により、従来比で約7倍の見込み客数の増加を達成しています。

マーケティングオートメーション(MA)ツールを比較

マーケティングオートメーション(MA)用のツールは複数あり、それぞれの魅力があります。

ここでは代表的なマーケティングオートメーションツールであるMarketo、SATORI、HubSpot、Oracle Eloquaの特徴をご紹介します。

 

ジャンル 項目 Marketo SATORI HubSpot Oracle Eloqua
集客 外部データ利用 × × ×
クロスドメイン管理 × ×
website管理
SNS管理 ×
誘導 webページポップアップ ×
webページパーソナライズ ×
リターゲティング広告 × ×
フォーム設置
育成 メールマーケティング
見込み客抽出
キャンペーン管理

Marketo

マーケティング専業のベンダーが手がけたマーケティングオートメーションツールです。

日本語対応のインターフェイスなので、初めてツールを使用する場合でも扱いやすくなっています。

全世界6000以上の法人で採用されている実績があるほか、小まめなバージョンアップを実施しているので、最先端のツールを入手しやすくなっています。

最適なタイミングとチャネルを駆使して顧客にアプローチすることが可能で、ビジネスの重要なファクターである長期的な信頼関係の形成に役立ちます。

SATORIオートメーションツール「SATORI」

見込み客を取り込むリードジェネレーションに強いのが特徴のマーケティングオートメーションツールです。

特定の条件に該当するユーザーにアプローチしてダウンロードや登録を促進する、任意のタイミングでCVページに誘導するなどの機能があります。

日本人のスタッフによる日本語対応で使い方や設定方法をサポートしてくれるので、PC自体が苦手でも使いやすくなっています。

また、オンラインでのサポートだけでなく、セミナーやユーザー会などの支援体制が充実しています。

Hubspot

訪問者を惹きつけて顧客に転換することを得意とするマーケティングオートメーションツールです。

顧客管理、プロジェクト管理、セールス機能などをひとつのツールで統合的に管理することが可能で、製品やサービスの販売促進に効果的です。

無料トライアル用のツールがあるので、導入を迷っている場合にまずは体験してみることができます。

マーケティングの専門家による電話サポートや、ユーザー間の情報交換のためのコミュニティなども充実しています。

Oracle Eloqua

直感的で使いやすいインターフェイスや、実利を重視した充実した機能が特徴のマーケティングオートメーションツールです。

見込み客の興味や関心などのデータを活用して最適化されたサービスを提供する、スコアリングによってユーザーの購入意欲を可視化するなどの機能があります。

顧客をターゲット化してマーケティングを集中するABM(アカウント・ベースド・マーケティング)や、ナーチャリングフローの仕組みを自動にするなど、先鋭的な手法の導入を得意とします。

マーケティングオートメーション(MA)がわかるおすすめセミナー

マーケティングオートメーションについて深く理解するには、最新の動向を含めた情報をリアルタイムで入手できるセミナーに参加するという方法があります。

東京、大阪でそれぞれ開催予定のものをご紹介しますので、セミナーに参加してマーケティングオートメーションへの理解を深め、今後のマーケティングに役立ててみてください。

■マーケティングオートメーション無料セミナー

λ 開催場所:デジタルアイデンティティ本社 東京都渋谷区恵比寿南1-15-1 A-PLACE恵比寿南5F
λ 開催日:毎週木曜日
λ 開催時間:10:00-15:00の間で約1時間程度
参加申込はこちら(株式会社デジタルアイデンティティ公式サイト)

■デジタル活用で変える、数字指向の営業&マーケティング改革

λ 開催場所:大阪府大阪市北区梅田1-8-8 ヒルトン大阪5F桜の間
λ 開催日:2019/3/13(水)
λ 開催時間:13:30-17:00(受付開始 13:00)
参加申込はこちら(株式会社マルケト公式サイト)

まとめ

マーケティングオートメーション(MA)とは、マーケティング活動を自動化するためのツールです。

マーケティングオートメーション用のツールは複数存在し、小まめなバージョンアップ、無料トライアル、直感的で使いやすいインターフェイスなど、それぞれの特徴があります。

ツールを導入することで、顧客獲得による売上のアップ、キャンペーンの効果の向上、業務負担の軽減などの効果が望めるといえます。

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