サービスを大成功に導いたグロースハック事例2選!行った施策とは?

今回はグロースハック導入によって急速にサービスを成長させた「Twitter」と「転職会議」のグロースハック事例について紹介していきたいと思います。

「グロースハックって言葉は聞いたことあるけど、いまいちピンとこない」という方も、実際に行われた改善施策を見ることで、グロースハックに対するイメージがつき理解しやすくなるのではないでしょうか。

それでは早速、2つのグロースハック事例について紹介していきます!

「解析ベース」のグロースハック事例:Twitter

twitter
Twitter(ツイッター)は「ツイート」と呼ばれる140字以内の短い記事の投稿を他ユーザーと共有するコミュニケーションサービス2006年サービス開始、全世界で約3億のユーザー数を誇ります。

アクセス解析を駆使してアクティブユーザー数を拡大!

今でこそ月間アクティブユーザー数3億人を要しているTwitterですが、サービス開始当初はTwitterを継続的に利用するアクティブユーザー数が非常に少ないことが悩みでした。

そこでTwitterは、Facebookのサービスを劇的に成長させたグロースハッカー「Andy Johns」氏を中心に、25人のグロースチームを発足。

チームがまず行った施策は、「ホームページの簡易化」でした。当時Twitterは、ユーザーに対し少しでも自社サービスの良さを知ってもらおうと、ホームページに使い方や特徴といった様々な情報を記載していました。

しかし、その情報のせいでホームページは複雑化し、ユーザーのサインアップを妨げる原因となってしまっていたのです。

その事実に気づいたTwitterのグロースチームは、サインアップやログインに重点を置くようページをシンプルなものに改善する施策を打ちました。

直後、コンバージョン率は大幅に上昇、サービスは劇的に活性化したのです。


【初期のTwitterホームページ。当初は”Twttr”という名前】

画像引用:BUSTLE


【現在のTwitterホームページ】

アクティブユーザー数を獲得するため、次に行った改善施策は、新規ユーザーに対して少なくとも「5人以上」をフォローするよう促すことでした。

Twitterチームがユーザー行動のアクセス解析を行った結果、継続的にTwitterを利用しているユーザーは、なんと平均して5~7人以上フォローしていることが分かったのです。

このことからTwitterチームは「ある程度ユーザーをフォローしていなければ、Twitterの良さはユーザーに理解されない」という仮説を立てました。

そこで彼らは、リターゲティング広告や電子メールニュースレターに投資するのではなく、新規登録したユーザーに対し「おすすめのユーザー」を表示して最低5~10人をフォローするよう促す施策を打ちました。


【おすすめのユーザー表示例】

画像引用:Lighthouse Insights

この施策により、アクティブユーザー数は劇的に増加。 加えてエンゲージメント(=ユーザーとの接触機会)とリテンション率(継続率)の大幅な向上にも成功しました。


【Twitterのアクティブユーザー数の動向】

この時Twitterのグロースハックを担当していたのは、シリコンバレーの一流グロースハッカーの一人であり、Facebook、LinkedInのグロースも担当していたAndy Johns氏。
ユーザーとのほぼすべてのタッチポイントを調整・最適化することで、サービスを劇的に成長させていきました。


【Facebook、LinkedIn等の成長に大きく貢献した一流グロースハッカーのAndy Johns氏】

「改善回数ベース」のグロースハック:転職会議

転職会議
転職会議は企業に関する就職や転職関連のクチコミ情報を提供するWEBサイト。口コミによる投稿をもとに、各企業の情報を見ることが可能。

「来月末までに登録者数を2倍に!」ABテストで困難なミッションをたった40日で遂行

一見無理そうなこの目標を達成させるため、彼らはA/Bテストをひたすら行い、サイトの改善を徹底的に続けていきました。

来月末までに残された日数は40日間のみ。非常に限られた時間の中で登録数を2倍にするために自分たちができることは、圧倒的なスピードでA/Bテストをまわすということしかなかった。』(黒澤氏)

今回のプロジェクトを通して効果的だったというのが、「必ず1人に1案以上改善案を出してもらう」ことと「上手く行った時は全員に共有してわかちあう」こと。

『最初は無理にでも1案を出してもらうようにすると、皆結果が気になって自分から毎日数字を見にくるようになるんですね。そこから自然とディスカッションするようになって、その場から新たな改善案が出てくるといった良いサイクルが回るようになりました』

また、『結果が出た際にはメンバー全員に共有する事もチームとして取り組む上では重要。特に良い結果の場合には全員でわかちあうことで次の案出しのモチベーションにも繋がります』(黒沢氏)

転職会議チームはABテストを行う際「登録フォームの改善」「流入経路最適化」「新規導線追加」といったコンバージョンに近いところのテストを優先的に行っていきました。

チームで最も重要視していたことは、とにかく多くのテストを回し続けること。
テストの時は「細かく決めすぎず・時間をかけすぎず」効果的にABテストが実施できるようなポイントのみに留意し、効率的にテストを回していきました。

そしてその結果、40日という限られた期間内に目標である「登録者数2倍」を実現させました。

ちなみに、40日間で行ったA/BテストはPC版、スマートフォン版を合わせると32回
A/Bテスト以外も含めると合計56回の登録改善関連のリリースを実行したそうです。

【転職会議のグロースハックチームが40日間のプロジェクトを終えて学んだこと”NOT 施策 , BUT チーム”】



引用:Kaizen Platform オフィシャルブログ ※リンク切れ

おわりに

いかがでしたでしょうか?

2つの事例を見て分かる通り、グロースハックとは実に地味なことばかり行っているのです。

データからユーザーの声を聞き、効果検証しながらとにかく速いスピードで施策を打ち続けていくこと、失敗を失敗として捉えず量質転化を行っていくこと。

この「泥臭さ」は、グロースハックの肝であり、売上向上の専門家ならではの職人芸なのです。

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